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三つの特徴

旧相馬藩の「御神馬」が描かれており、別名「左馬」それは「右に出るものがない」という意味から縁起が良いとして地域では親しまれてきました。 狩野派の筆法といわれる「走り駒」の絵で、相馬藩の御神馬を熟練された筆使いで手描きされています。

貫入音と共に「青ひび」といわれるひび割れが、器全体に拡がって地模様になっています。 ”うつくしまの音 30景”にも選ばれた美しき音色 貫入音(かんにゅうおん)素材と釉薬との収縮率のちがいから、焼いたときの陶器の表面に繊細な音を伴って細かい亀裂が入ります。 これを貫入と呼びます。大堀相馬焼は、この貫入によって「青ひび」の地模様が刻まれます。

「二重焼」という構造です。入れたお湯が冷めにくく、また熱い湯を入れても持つことが出来ます。 この技法は大堀相馬焼にしかない、珍しい技法です。 元々、大堀相馬焼は生活に溶けこんだ陶器であり、使いやすいように創意工夫を重ね、このような技法になりました。

工程

成形

陶器をつくる製造工程の中で、最も重要な部分が成形です。大堀相馬焼きではろくろ成形を主として行っています。

削り仕上げ(けずりしあげ)

生渇きの成形品を製品に応じて高台削り、外削り、また飛びかんななどの装飾を行います。

生地加色(きじかしょく)

その表現法により、半乾きのときに行う花抜、泥塗り、菊押し、また完全に乾燥させた状態で行う彫り等があります。

乾燥

生製品の乾燥を急激に行うと、乾燥収縮時に亀裂を生じたり、歪んだりしますので、最初陰干しにしてから天日干しにします。

素焼

完全に乾燥させた作品を窯に入れて、900度から950度で焼成します。

下絵付

吸水性のある素焼の表面に、呉須という鉄分を含んだ絵具で走り駒、山水、松竹梅などの絵を筆で描きます。

釉かけ(くすりかけ)

浸しかけ、回しかけ、流しかけなどの方法で「うわぐすり」をかけます。

本焼き

釉かけの終わった作品を窯に入れ、1250度から1300度で本焼きします。

上絵付け

釉かけの終わった作品を窯に入れ、1250度から1300度で本焼きします。

墨入れ

出来上がった製品の「ひびわれ」をはっきり見せるため、墨汁を擦り込んで布でふきとり、完成品とします。

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