大堀相馬焼 松永陶器店

お知らせ

野馬追開催直前!日程別観賞ポイントや持ち物・マナーを確認しませんか?【野馬追特集第三弾】

 

いよいよ野馬追開催直前です!

 

実は、相馬焼 松永窯もお皿製作という関わりを持っています。

野馬追出陣の際にお酒を注いで飲み、豪快に叩き割ってしまうこのお皿を、震災以後は毎年担当しているのです。

 

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さて、特集最終回も相馬市在住の茜さんへのインタビュー形式で、

観賞ポイント・観賞マナーや事前に知っておくとお得な情報などをお伝えします!

 

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Q:コラム担当 西田

A:野馬追の里キャンペーンスタッフ 茜さん

 

 

Q: 日程別観賞ポイントを教えてください!

A: はい。どの日もそれぞれの楽しみ方があるんです。

 

一日目(宵祭り)

総大将出陣式:総大将が中村城跡(相馬市)から出陣されます。

途中、北郷(鹿島区)本陣にて北郷の騎馬武者と合流され、本祭り会場となる原町区の雲雀ヶ原へ向かい行列します。

ポイント・・・この日は相馬市から南相馬市鹿島区への移動があります。中村城跡である中村神社からお行列を追って鹿島区に入れれば最高なのですが、残念ながらお行列の間は封鎖されてしまう場所が多く、道路も混雑が予想されますので相馬市か鹿島区のどちらかに観覧場所を絞るのがポイントです。私は従兄弟が北郷(鹿島区)からの出陣のため、北郷本陣に行っています。北郷本陣では中村神社へ伝令を飛ばし、総大将のご到着を待つ様子が見られます。

二日目(本祭り)

お行列

古式甲冑競馬:兜を脱ぎ、白鉢巻姿になった騎馬武者が代々受け継がれてきた旗指物を背負い馬を駆ります。

神旗争奪戦:上空に打ち上げられた御神旗(ごしんき)を馬上から鞭で絡め捕り奪い合います。騎馬武者の腕の見せ所で、野馬追のハイライトとされています。

ポイント・・・お行列と甲冑競馬・神旗争奪戦では騎馬武者の背負う旗が異なります。お行列ではそれぞれが担う役職を示す旗指物を背負いますが、甲冑競馬からはその家に代々伝わる旗指物に差し替え、それぞれの勇を競います。お行列では武者が身にまとう甲冑と馬に着けられた馬具などを、甲冑競馬からは旗指物の個性に注目していただきたいです。それぞれに、きちんと意味があるのです。

三日目(野馬懸)

野馬懸け

ポイント・・・実は私も一度も生で見たことがありません。なので見たいポイントを挙げさせていただくと、竹矢来(たけやらい)の中に追い込まれた野馬をお小人(こびと)と呼ばれる人たちが素手で捕えるところでしょうか。野馬を追い込む武者の技術もそうですが、捕えるお小人の技術も素晴らしいと思います。また、本来の野馬追の形を留めるということで、国指定重要無形民俗文化財に指定された要因ともなった行事ですので、私も見に行きたい行事です。

 

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Q: 服装や持ち物など、事前に準備するとよい物はありますか?

服装はなるべく涼しいものにしたほうが良いです。観覧席があるといってもサッカーや野球のようなスタジアムになっているわけではなく、山の斜面を整地した程度ですので、行事が終了するまでの間炎天下の中過ごすことになります。日除けなどもほとんどありませんので熱中症対策は万全にしてください。飲み物は一本余計に、凍らせずすぐに飲める用と凍らせたものを用意しておくのがちょっとしたコツですね。タオルはバスタオルも用意すると日焼け対策に使うこともできます。雨具はレインコートがオススメです。

Q: 会場で気を付けるべきこと、ルールやマナーなどはありますか?

まず、相馬野馬追には観覧するうえで守らなければいけないことが幾つかあります。

一つは高い位置から騎馬武者を見下ろさないこと。これは、騎馬武者は三日間のうちは武士であるということ。観覧する側はいわば一般庶民ですので、身分が上の武士を見下ろすという行為は無礼にあたります。観覧するさいは武者よりも低い位置から見るのがルールです。

そしてもう一つは、決してお行列を横切らないこと。何人たりともお殿様の行列を横切ることは許されません。もし横切ると騎馬武者が横切った人を元の場所に戻るまで馬で追いかけます。事故に発展する可能性もありますので、絶対に横切らないようにしましょう。

以上は野馬追を見るうえで最低限守らなければならないこと。地元で受け継がれるルールです。

あとは暑さ対策はしっかりすること。救急車が三台は待機するほどの暑さです。先ほども書きましたが、観覧席に避暑地はほとんどありません。それに加え人の量もとても多いので熱気がすごいです。また、野外なので雨対策も必要です。行事終了までほとんど一日を要しますので、午前中は快晴だったのに午後から雨が…なんてこともあります。傘は後ろのお客様の視界を塞いでしまいますので、なるべく雨具はレインコートにしましょう。

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Q: 茜さん流のお天気を願う方法があると聞いたのですが…!

私が考案したキャラクターで「てるてるうまぼうず」というものがあります。てるてるぼうずを馬の形にしたもので、最初は従兄弟のために作ったただのてるてる坊主でした。そこに耳をつけ、目をつけと進化させていたのが「てるてるうまぼうず」です。効果のほどは分かりませんが(笑)あとは必至に空にお願いします。

 

Q: 最後にもう一度、野馬追の魅力とは?

野馬追ほど、騎馬武者が見られるお祭りはないと思います。というか、日本にはないです。騎馬武者一人一人がなんらかのこだわりを持って出陣しています。たとえば自分が身に着ける甲冑であったり、馬具であったり……。炎天下の中、数十キロの甲冑に旗指物を背負い出陣します。出陣する方も、支える家族も命がけ。野馬追にはたくさんの人の思いがこもっています。甲冑を修復・整備する甲冑師さん、旗指物を染める染物屋さん、そしてそれを受け継ぐ人々。どれひとつ欠けても野馬追は成り立たず、その全ての人が後世に野馬追を残そうと考えています。また震災を乗り越え残された伝統でもあります。誰かが残そうとし、誰かが遺し、私たちが繋いでいく大事な宝です。絢爛豪華、勇壮可憐な戦国絵巻としての相馬野馬追だけではなく、そこに込められた多くの人々の思いも感じていただけたら嬉しいです。

 

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当日だけ盛り上がるお祭り騒ぎではなく、たくさんの人々の思いが詰まった大切な文化行事だということ。

茜さんのお話からしっかりと伝わってきました。

 

お近くにお住まいの方、夏のお出かけスポットを探している方、地域のお祭り行事がお好きな方…

皆さまぜひ、相馬の野馬追に足を運んでみてください!