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日本の陶器|「招き猫」は何の焼き物をご存知ですか?
毎日の暮らしの中に、何か潤いがほしいと思っている方は多いと思います。
男性であれば外に飲みに行って発散することもあるでしょうが、アルコールは飲まないし、タバコだって吸わないし、改めて考えると何で息抜きをすれば良いのか悩んでしまいますね。
炊事、洗濯、掃除に追われる日々の中で、ほっと一息つく時に、自分のお気に入りの器でお茶が飲めたり、お菓子を置いたりできたら、ちょっと良い雰囲気になりそうな気がしませんか。
日本の焼き物は、大きく分けると4つに分類できます。
土器、陶器、炻器(せっき)、磁器です。
「陶磁器」という言葉や「陶器」という言葉がありますが、どちらも陶の字がつくので陶器のことを指しているように思われがちです。
実は「陶磁器」という言葉と「陶器」という言葉は、違うものを指しています。
よく間違って使われている方がおられますので、違いをご説明しましょう。
まず、焼き物には「土器」「陶器」「炻器(せっき)」「磁器」の4種類があります。
陶磁器という種類があるわけではなくて、2つの種類の焼き物のことを指しているのです。
土器は低温で焼く壊れやすい器なので作られることは無く成りましたが、そのエッセンスは素焼きに受け継がれています。
また、炻器(せっき)で有名なものとしては、三重県四日市市の萬古焼(ばんこやき)や滋賀県甲賀市の信楽焼、岡山県の備前焼などがあります。
よく器のことを、瀬戸物と言ったりしますね。
日本の陶器は瀬戸焼(せとやき)から始まりました。
お店の玄関などに飾られている招き猫ですが、あれも瀬戸焼でできています。
瀬戸物というと、瀬戸内海で作られていると思われがちですが、実は愛知県の瀬戸市の瀬戸なのです。
鎌倉時代に加藤四郎景正という人が、中国の南宋に渡って5年間陶芸の修行をし、日本に帰国後、愛知県瀬戸市で窯を開いたのが最初と言われています。
加藤景正が実在しない人物という節もありますが、愛知県瀬戸市には影正をまつった陶彦神社があります。
江戸時代になると、有田焼の絵付けの美しさの人気に押されてしまい、瀬戸焼は衰退していきました。
瀬戸焼は陶器で、有田焼は磁器になります。
有田焼や比較的新しい時代の焼き物で、佐賀県有田町が中心になって生産されるようになりました。
室町時代までに作られたものを古瀬戸、それ以降を瀬戸焼と呼んでいます。
古瀬戸は、中国の焼き物を手本にして作られたものが多く、絵柄や形が似ているものが多数残されています。